MiYA

ボーイズ・ドント・クライのMiYAのネタバレレビュー・内容・結末

ボーイズ・ドント・クライ(1999年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

90年代に性同一性障害を扱った映画がすでにあったとは…。あまりにシリアスで重い映画だったんでびっくりしました。

性同一性障害の当事者は内面においてデフォルトで悩み苦しんでいるのに、さらに周囲の差別と偏見によってどんどん追い込まれていってしまう。理解者(=ラナ)が現れても、それによって状況が好転することなく、むしろ悪化し、悲劇的な結末を迎える。救いのない話ですが、こういうやり方でないと伝わらない真実もあるということだと思います。

ヒラリー・スワンクの果敢な演技が素晴らしいのは勿論ですが、ただのビッチから神々しい「聖女」へと変貌するクロエ・セヴィニーも素晴らしいです。ブレンダンとのキスのあと遠ざかっていく彼を見ながら舌なめずり(!)するとことか、ブレンダンとのセックスを嬉しそうに話すシーンとか、彼女の表情を際立たせる演出がエロくてよいですね。
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