kazu1961

母性のkazu1961のレビュー・感想・評価

母性(2022年製作の映画)
3.8
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-548
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋戸田恵梨香の何というか。。。生気を削ぎ落としたような演技がとても印象に残りました。湊かなえ原作の映画化なので、それだけでもミステリー&ヒューマンドラマとしては見応えがあるのですが、その見せ方や観客をミスリーディングさせる母娘交互の証言による演出が秀逸。いのちを絶った女子高生。。。その真実が母(戸田恵梨香)と娘(永野芽郁)、それぞれ「2人の証言」で語られていきます。。。この事件を巡る2人の視点の違いで描かれていくのが見どころ。何が真実なのか。。。

🖋️その母娘。。。いつまでも娘でいたいことから母性を持てず娘を愛することのできない母親と、母性を求めて母に愛されたいと願う娘という関係性が物語の肝になります。そしてその物語の中で、母娘の関係性、そして秘密を浮き彫りにしていきます。女性にとっての“母性”とは?、あるべき親子関係とは?。。。そんなことにメスを入れ、母として娘としてどう生きて行くのかという問題提起が強烈に込められています。

🖋️物語の主役となる母娘を演じる、戸田恵梨香、永野芽郁の演技もさることながら、戸田恵梨香演じる母親を箱入り娘に育てた大地真央演じる実母と、嫁いだ戸田恵梨香を奴隷のように扱う高畑淳子演じる鬼姑の対比も凄い!!対象的な2人の不気味さが尾を引きます。。。それにしても高畑淳子の演技はもう凄すぎ!!朝ドラの素敵なおばあちゃんからの七変化です!!

😔Story:(参考: 公式サイト)
女子高生が自ら命を絶った。その真相は不明。事件は、なぜ起きたのか? 普通に見えた日常に、静かに刻み込まれた傷跡。愛せない母と、愛されたい娘。 同じ時・同じ出来事を回想しているはずなのに、ふたりの話は次第に食い違っていく…。 母と娘がそれぞれ語るおそるべき「秘密」—2つの告白で事件は180度逆転し、やがて衝撃の結末へ。 母性に狂わされたのは母か?娘か?・・・

🔸Database🔸
・邦題 :『母性』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 2022
・日本公開: 2022/11/23
・上映時間: 115分
・受賞 : ※※※
・監督 : 廣木隆一
・脚本 : 堀泉杏
・原作 : 湊かなえ
・撮影 : 鍋島淳裕
・音楽 : コトリンゴ
・出演 : 戸田恵梨香、永野芽郁、三浦誠己、中村ゆり、山下リオ、高畑淳子、大地真央

🔸Overview (映画. com)🔸
ベストセラー作家・湊かなえの同名小説を映画化し、戸田恵梨香と永野芽郁が母娘役を演じたミステリードラマ。ある未解決事件の顛末を、“娘を愛せない母”と“母に愛されたい娘”それぞれの視点から振り返り、やがて真実にたどり着くまでを描き出す。
女子高生が自宅の庭で死亡する事件が起きた。発見したのは少女の母で、事故なのか自殺なのか真相は不明なまま。物語は、悲劇に至るまでの過去を母と娘のそれぞれの視点から振り返っていくが、同じ時間・同じ出来事を回想しているはずなのに、その内容は次第に食い違っていく。
語り手となる母のルミ子を戸田、娘の清佳を永野が演じ、ルミ子の実母を大地真央、義母を高畑淳子、ルミ子の夫を三浦誠己が演じる。「ナミヤ雑貨店の奇蹟」「ヴァイブレータ」の廣木隆一監督がメガホンをとり、「ナラタージュ」の堀泉杏が脚本を担当。
kazu1961

kazu1961