このレビューはネタバレを含みます
俳優の演技はとてもよかったしゾッとしたけど、記憶の改竄とか藪の中的なテーマのミステリーなら「ゆれる」のほうがすきだなー。
途中までは面白かったんだけど、ラストにかけて綺麗なBGMで感情をコントロールされるのが苦手。
「母性の悪しき側面すら自分が大人になったら愛おしいものよね」みたいなイイ話に回収されていく気がして、
その上あのクソの上にクソがのっかったみたいな父親についても笑顔で「今は許せるようになりました」みたいなこと言わせてさ…。
結局、なんだかんだあっても遺伝子を残すことが一番、親子愛が一番だよね、っていうプロパガンダ？
やっぱり最後は無理にでもいい話風にまとめないと商業的には難しいのかなー。
本当の恐怖は、自分が親になってこれまで娘として受けてきた呪いをまた我が子にかけてしまうことが分かってることなんだよ。
そういう恐怖は割と多くの女性が抱えているのに、社会から理解されづらいし描かれることも少なくてもったいない。
もっとホラーな終わり方だったら好みだった。
りっちゃんは背の高いチンピラと無事にお店やっててよかった！
