Yumyum

母性のYumyumのネタバレレビュー・内容・結末

母性(2022年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

うーん?(わかるけどわからん)って感じだった。

所謂、「母性神話」の話だった。

女は元々「母性」を持っているわけでも、子どもを産んだら「母性」が目覚めるわけでもないし、「女だから子どもがすき」なわけでも、「子どもを産んだら子どもがすきになる」わけでもない。

女だから子どもがすきでしょ?
子どもがすきってことは母性があるんだね

これ全部、母性神話なので…

子ども(未成年)ってのは
「法律によって大人が守らねばならない存在であると決まっている」
だからまともな大人は自分の子どもであろうが、他人の子どもであろうが、子どもを守ろうとする。

前を歩いてた子どもが転んだら「大丈夫か?」と声をかけるし、デパートで迷子の子どもがいたら近くの店の店員にサービスカウンターに連絡を取ってもらう。

それが「大人として当たり前の行動」であるのだが、この「大人」が「女性」だった場合、「やっぱり女の人は母性があるから」「女の人は子どもの対処がわかってるから」と「母性神話(女性、性によるバイアス)」が発生してしまう。

これがいわゆる「子どもの世話は女まかせ」と同線上にある。
(性犯罪者の99.6%が男で、被害者が8割強が女という、性犯罪事件の割合いによる性別的、社会的信頼度の違いもあるだろうが)

そんなこんなの「神話」を煮詰めたような映画だった。

透明化されつつあるが父親が一番ヤバいよな。

原作だとこの父親が「自分の絵を守るために義母を見捨てる」シーンがあるらしく(父親が絵を運び出す余裕があったにもかかわらず義母より絵を選んだ、というシーン)
なんでそこカットしたんだろうな?と思った。
しかも不倫相手とも破局するらしく?
謎の改編で「?」だった。

なんか原作だとオープニングの自殺描写~その自殺の記事で議論するどこかの教員~本編の流れで「自殺したのは本編の主人公なのでは?」みたいなミスリードで読ませる構成なのが、映画だと「顔」が映るので、その自殺の記事で議論する教員が「本編の主人公」と同じ
キャスト=「本編の主人公」ってわかっちゃうので、そのミスリードもいきてなくないか?と思ってしまった。
学生役と教師役で同じ人物だけどキャストを変える、とかしたほうが良かったのでは?と思った。

あと、年齢さほどかわらない俳優が親子役なの、なんかモヤモヤした。中年の女性俳優っていっぱいいるのに…

ラストの楽曲もミスマッチだった。
Yumyum

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