カズザク17

大河への道のカズザク17のレビュー・感想・評価

大河への道(2022年製作の映画)
4.2
伊能忠敬が、天文学や測量等を学び始めたのが50才の頃。丁度、今の自分と同じくらいの年齢。江戸時代より人生が長くなっている「今」であれば、何かを始めるには遅すぎる年齢ではないと考えさせられる。でも、何を始めたらいいのかが?…ってなってしまう。
銅像と名前だけは登場するが、伊能忠敬本人は一切登場しない物語。でも、それがいい!歴史の教科書や年表には、歴史上の有名人や英雄の名前と偉業だけが載っている。この映画は、彼らが偉業を成し遂げた裏で、その下で働いた名もなき多くの人達が居た事を再認識させてくれる。そんな人達にスポットライトを!少しひねくれ者の脚本家がいい!そんな脚本家に弟子入りを申し込んだ市役所の担当者の、伊能忠敬に負けない年齢度外視のチャレンジ精神がいい!
今から200年もの昔に、自分達の足で日本中を歩き回り、自分達の目で地形の変化を確認し、自分達の手で日本全国の地図を書き上げる。気が遠くなる…それだけで、脱帽である。その地図を上様に見せるシーンは、素直に感動した。