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大河への道のmoonのレビュー・感想・評価

大河への道(2022年製作の映画)
4.5
いやぁー面白かった!

伊能忠敬という名と、日本地図をかなり老齢になってから旅をして作り上げた人
という事しか知らなかったが、地図を見るのが大好きな私にとって、非常に興味深いテーマの映画だった!

そして、驚いたのは 原作を書かれたのが落語家の立川志の輔さんだとエンドクレジットで知ったこと‼️「ガッテン」が終わってしまい、寂しいな…と思ってたら!
こんなに素晴らしい本をお書きになってらしたとは!! (後から知人から伊能忠敬をテーマに落語をされてると聞いた)

この先はネタバレ有りの感想を…


地域興しの為に「伊能忠敬」の出身地の市役所の職員達が 是非 大河ドラマに取り上げてもらおうと、その資料を纏める為に奮闘するのだが、中井貴一を始め、中々クセの有る人々のコミカルさに 何度も笑いを堪えられなかった😅流石、落語家さん原作!

現代(市役所職員)と江戸時代(伊能忠敬一行)が、交互に描かれ、同じ役者達が両方で演じてるのが 面白かった。
そして、「伊能忠敬」を大河ドラマにしようというのに、何故か「伊能忠敬」本人が(ナレーションでは語られるが)一度も登場しない‼️
何故なら…伊能忠敬が旅の途中に亡くなってしまい、そのままだと 幕府から資金が下りなくなり、地図が未完成に終わってしまう…そこで、地図奉行の高橋と弟子達が「伊能忠敬」の死を秘密にして日本地図を完成させるまでがテーマの物語だったから…だ!

そうか!そうだったのか‼️知らなかった‼️

50歳を超えてから、地図の勉強する為に若い測量士?の弟子入をしたというのも驚いたが、(昔の50と言えば今の70歳以上に当たるのでは?!)まさか、完成させた時は亡くなって3年も後だったとは…‼️

彼の日本地図と、現在の精巧な地図を重ねるシーン
正に 鳥肌物‼️
圧巻!凄すぎる!感動😭

いや、本当に凄いのは、なんと3年も「伊能忠敬の死」を隠し通して、旅をして地図を完成させた弟子達や、その協力をした中井貴一扮する役人高橋‼️もしバレたら、幕府から金を騙し取り、偽りを通したカドで 全員 打首獄門に処されるという立場にあった中で、弟子達の殆どが地図の完成の為に死をも恐れずに 奮闘したという事実‼️

いやぁー、恐れ入った。
本当に素晴らしい👏👏👏👏‼️

弟子達がどんな気持ちで、地図を作ることに邁進したのか…ホントの所は分からないけど…
この映画通り、「伊能忠敬先生」の意志を継ぐ為に…という事だったなら、「伊能忠敬」は
やはり、凄い人物だったのだろう!!と思う。
老齢で学び、自ら歩き、誰もが成し遂げていない精巧な日本地図を作るという その努力と情熱、姿勢と共に、多分 苦労人らしい優しさや厳しさ等の 人柄も弟子達を惹き付け、尊敬されたが故に

日本地図は 完成に至ったのだ‼️

と思った。


大広間に敷きおかれた日本地図…感動‼️
騙されたと分かっても、その見事さに将軍も 圧倒され、感服するしか無かったであろう!「アッパレ」

ラスト辺りで、小説家の加藤が
この日本地図を見た外国人が、こんなに精巧な地図を作り上げる人々が居る国は植民地には出来ない…と悟った…
というような(かなり前に観たのでうろ覚え💦)話をしたが、確かに外国人が植民地化しなかったのは、数々の優れた日本文化や人々に接した結果だろうと言われている。
「伊能忠敬の日本地図」もその一つだったのだ。

今まで、知らなかったのが申し訳ない気がする。
「ありがとうございました」と感謝したい。

伊能忠敬と その弟子と、地図に関わった全ての人々に!
そして、この史実を教えて下さった
立川志の輔さんに‼️


是非、観て頂きたい!
本当に大河ドラマは こういう真に偉大な功績を遺した人々を取り上げるべきだと、つくづく思った。

日本人全員が観るべき映画だと2回目観て 心から思った。中学の地理の授業に生徒に見せて欲しい!(23.5.7)
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