ちろる

HOMESTAYのちろるのレビュー・感想・評価

HOMESTAY(2022年製作の映画)
3.7
気がついたら見ず知らずの体の中にいた。
「シロ」と呼ばれる僕の魂は、救急のベッドに横たわっていて、死にかけていたのだと管理人が言った。

見知らぬ世界で見知らぬ人間たちが問いかける
『このマコトという少年はなぜ死にかけたの?』
この問いがぼくがこの世に堕とされた理由で、その謎を明かすことが生きる条件でもあった。

何も掴めない中でぼくはマコトになって謎解きを始める。
陰鬱な雰囲気の兄貴
殺伐としたクラスメイト
元気な幼馴染アキラ
とても綺麗な美月先輩
そして、何かを隠している母親。

本当のマコトはどこに隠れているの?
燃えたスケッチブックに死の匂いが漂っていたマコトとシロは、いつの間にか一体化していく。

いろんな色が重なり合って自分になる。
ずるい自分も、弱い自分も、寂しがりな自分も、どれも自分だけどそれだけじゃない。
みんなカラフル、カラフルに生きてるはずなんだ。
所詮人生長めのホームステイ。
管理人の「しぶとく生きなね。」は深かった。

原作のお話通りというよりも、どちらかというと、タイで「カラフル」を映像化した「ホームステイ ボクと僕の100日間」に近い。
二つを見比べてみて楽しむのもありだと思います。
ちろる

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