コマミー

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズのコマミーのレビュー・感想・評価

4.1
【行き違いで起こる金取り合戦】



"Filmarks"さんの"90年代映画"の特集上映「Filmarks90's」にて、今月の13日に間もなく公開される"ガイ・リッチー"の新作「オペレーション・フォーチュン」の公開目前を記念して、なんとこのガイ・リッチーの"伝説の作品"が公開された。


いやぁ、改めて観ると本当に面白かった。
今のガイ・リッチーの作品スタイルも好きは好きなのだが、本作みたいな"チープさ"や登場人物の"冴えてそうでポンコツ"なキャラクターがあまり出てこない事に物足りなさを感じていた。勿論、この間試写で見た「オペレーション・フォーチュン」も面白かったし、近年のガイ・リッチー作品で本作に実に近いのが「ジェントルマン」なのだが…。

本作はメインの"エディ"からなる"4人組"やそんな4人組の弱みを握る"ハリー"やその側近の"バリー"、"ウィンストン"ら大麻栽培者など、これらのチンピラやらギャングが"複雑に交差"する"金銭・銃器・薬物合戦"を描いた物語である。
マフィアのドン的存在のハリーや"ヴィニー・ジョーンズ"演じる"ビック・クリス"なんかは中々な威圧さを感じさせるのだが、"ディーンとゲイリー"みたいにズッコケた人間も結構出てくる。これはタランティーノやダニー・ボイルなんかの影響を受けていると思うが、これが初期のガイ・リッチー作品なりのかっこよさがしっかり出ていた。いやむしろ、出しすぎである。長編2作目の「スナッチ」でもそれは出ている。
いわゆるちょっとしたヘマなど"偶然"が交差するマフィアやギャング映画の"ブラックジョーク的"な役割も果たしている作品だったのだ。

初期作のキャストはどれも最高にかっこいい。"ステイサム"もかっこいいが、ヴィニー・ジョーンズの渋さも良い。そして現在は映画監督としても活躍している"デクスター・フレッチャー"の適度な存在感も味があるのである。何でこんなにこの作品に出るやつらこんなにかっこいいんだ…またこのキャスト集めて尚且つ、ガイ・リッチーは"マシュー・ヴォーン"とまた組んで映画作ってくれ…。

こんな貴重な作品を劇場で見せてくれて、ありがとうございますFilmarksさん。

本当に好きな作品なので、劇場で見れて幸せでした。
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