るるばー

金の糸のるるばーのレビュー・感想・評価

金の糸(2019年製作の映画)
4.0
日本の金継ぎに着想を得たというジョージアの女性監督の映画。誰のどのような過去も金継ぎのように継ぎ合わせて愛しんでいけたら。自分がこの映画の人物たちと同じような年齢に差しかかった時に大切にしたいことを教えてもらえたような気がしました。

ソ連の高官として生きたミランダがアルツハイマーになっても高官としての威厳を保ちながら街をさまよっていくシーンが胸に刺さりました。ソ連という国と時代を生きた人たち。ただ必死でその時の役割を生きてきた人たち。

映画自体はストーリー云々というよりはテーマをふんわりと映像化したような。各国の映画で見る集合住宅が好きなので、中庭を囲む集合住宅には非常にグッときました。ゆるやかに流れる音楽も美しくもどこか退廃的な香りがして耳に残りました。
るるばー

るるばー