リプリー

マッドゴッドのリプリーのレビュー・感想・評価

マッドゴッド(2021年製作の映画)
3.9
馬鹿なのがバレることを承知で言うと「よくわからんがスゲェもの見た!」という感じ。
84分間ひたすらに狂ったビジョンを見せ続けられる。
主人公があるところに降り立ち、そこには踏んで潰せるレベルの小人がいる。「あ、そのサイズ感なのか」と思いきや次の場面では主人公より大きな何かが出てくる。スリリングに、映画的にカメラも動き回るから、見ている側も段々とクラクラしてくる。
背景、衣装を含めた美術が圧巻でヌメヌメ、ギトギト、ヌラヌラとそれぞれ感覚が伝わってくる。
キャラクターデザインも何か一つ一つがグロくもあり、愛らしくもある絶妙なバランス。

お話的には正直よく分からなかった。特に後半15分くらいは頭が混乱したので、このあたりは解説や批評を読まなきゃなぁと思ったのだが、まさかのパンフが完売!という悲劇。この内容なら、というかこの映画を見る人ならそりゃ買うだろうから仕方ないがやっぱり残念…。
しかし、この映画、実写なんかより妙な生々しさがあり、胃の調子がいいときに見ることをオススメします。