スターウォーズやスピルバーグ版「ジュラシックパーク」に参加した伝説的スタッフの作り上げた自主製作映画。
資金は監督自身がクラウドファンディングで集めたということで、オムニバス作品という感じになっている。
最初みた時は前半スゴいけどその後キツイな~と思ったけど、後日なんとなく見直すともっと楽しかった。これかなり良いわ。上述した通りオムニバスっぽいので、気が向いたときに部分ごとに目を通せばいいのだろう。監督のフィル・ティペット氏が30年かけて仕上げた作品であり、こちらもそんな短時間で答えを出す必要も無いハズだ。
ミニチュアで作られた崩壊世界の中に実際の役者さんたちが合成される感じも好きだった。実物大のセットなんて組んでたらお金かかってしゃーないのでみなCGに移行したのに、それをミニチュアで作ればまだまだ全然「本物」な感じを出せるのかという驚き。自分で映画を撮ることがあるならめっちゃパクりたい。
戦車が繰り広げる大戦闘も好きやったな。車体や土がえぐれる爆発に火花が混じるのがカッコいい。やっぱ爆発こそ本物じゃないと。ミニチュア特撮ってまだまだ全然イケるやん。
とはいえ作品世界は暗い。目に入るものすべてが腐り錆びついていく中で、神も仏もないことが淡々と起こっていく。悲しみは鼻につかないレベルにしっかり押さえられていて、監督はとてもやさしい人なのだろうと思った。