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マッドゴッドの高卒派遣社員のレビュー・感想・評価

マッドゴッド(2021年製作の映画)
4.0
地下世界に潜入した暗殺者が不気味なクリーチャーに遭遇し自らも危機に瀕する。究極までに命が軽々しく扱われる世界で破壊と創造が繰り返される。吐き気のするような映像表現でありながら監督のフィル・ティペットの美意識がふんだんに盛り込まれる。

”製作年数30年”が謳い文句だがずっと作り続けていたわけではない。1990年に製作を開始するも『ジュラシック・パーク』のCG表現でストップモーションアニメの時代は終わりを確信し作業がストップしていたそうだ。

CGで作られていたとしても衝撃的な内容であることに違いはないが、これがほとんど手作業となると畏怖の念を感じずにはいられない。

登場人物やクリーチャーに対する無慈悲な展開は、フィル・ティペット監督こそが劇中の地下世界における"全能者"であり"マッドゴッド"なのだと暗に訴えているのかもしれない。
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