アロー

スランバーランドのアローのレビュー・感想・評価

スランバーランド(2022年製作の映画)
4.2
大好きな父を海で亡くした11歳の少女ニモ。気の合わない叔父との生活や学校になじめない彼女の前に、ある日、大きなツノを生やした奇妙な男・フリップが現れる。フリップとニモは、なんでも願いがかなうという真珠を探しに夢の世界“スランバーランド”を冒険することになるが…。


⚠️ネタバレあり⚠️


 おじさんとニモ、2人に感情移入して胸がギューッとなる。おじさんがちょっと無理してニモに歩み寄る姿とか、ニモがおじさんの気づかいにたじろぐところとか。そんな風にすれ違う2人が、一緒に思い出のビデオを観るシーンでボロ泣き……。泣きながらふと、「愛とはお互いに見つめ合うことではなく、一緒に同じ方向を見つめることである」というサン=テグジュペリの言葉を思い出した。

 2人ともちょこちょこ面白いミスするのがリアルで好き。特に好きなのは、ニモが「ドアノブの本おもしろいじゃん(怒)」ってキレる場面と、眠りにつこうとするニモにおじさんがドアノブの話するとこ!マジで話がつまらなくて、私もニモと一緒に寝かけた(笑)。

 フリップの存在もおもしろい。イマジナリーフレンドを扱う作品はいくつか知ってるけど、“おじさん→フリップ”のように“イマジナリーな自分”を扱ってる映画は初めて観たかも。途中までフリップの正体に全く気づかなくて、ビデオテープのシーンでニモと一緒に「おじさんが……!」って驚いた(笑)。

 ネットで「夢の中でジェイソン・モモアになれるなんて最高」という感想を見て、確かに!と思った。私の“イマジナリーな自分”はデヴィッド・テナントがいいなぁ。
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