サトタカ

アダム&アダムのサトタカのレビュー・感想・評価

アダム&アダム(2022年製作の映画)
3.3
キャストも豪華だし、少年はかわいいんだけど、悪くもなくよくもないという感じ。
懐かしいロックの名曲流したり、メタ的なギャグを入れたSF映画がだいぶお腹いっぱいになってきちゃったかな。見過ぎて。

個人的には、亡くなった人の思い出っていい印象のシーンばかりになる。
自分をいじめていたような人でもネガティブな感情が思い出せなくなる。それに関しては気にならなくなるんだよね。
で、じわーっと消しようのないほのかな悲しみ、寂寥感がコンクリのシミみたいにぼんやりと残り続ける。年月でシミは薄くなるんだけど決して元には戻らない。

『悲しむより怒る方が楽』っていうのは、むしろ今生きている、自分の期待に応えてくれない、意のままにならない誰かに対しての心の合理化のような気がする。

俺は先に死んだ人に対しては、とにかく寂しさ、絶望を感じる。ピンクフロイドの昔の歌(Wish you were here)みたいに、今もいてくれたらいいのにと思う。
サトタカ

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