パルパティーン

スクール・フォー・グッド・アンド・イービルのパルパティーンのレビュー・感想・評価

4.5
ずっと気になっていてやっと見れた。なんだこの映画は。ファンタジー映画でここまで興奮して楽しめた映画は初めてだ。善と悪とは何かや本質とは何かを教えてくれる映画であった。

主人公2人の女の子が本来自分が思っていたのと違う環境で過ごすことになるが、主人公たちの人としての本質がどんどん剥き出しになっていくところが面白い。ソフィーは自分がお姫様になると思い込んでいたが悪側であり、アガサは周りから魔女と言われ続けてきたけど本質的には善の塊であった。

だんだんと2人の本質的なところが滲み出てくるところが見てて面白い。この組み分け方が決まったのは、1番最初からもう決まっていたのかもしれないと思う。ソフィーは、村から出ていき外の世界へ旅立ちたいという思いから、おとぎの世界へ行けるように願っていた。それを保守的に止めようとするのがアガサである。一言でまとめると欲望に忠実なのがソフィー、無関心までとはいかないが合理的なのがアガサである。この構図がもう既に前半で提示されていたと解釈した。

クライマックスにかけてソフィーが悪に振り切っていくところが1番好きである。1段階目も興奮したが、2段階目に覚醒したシーンが1番好き。スタイルがよくて美しい。このような美魔女には惚れるだろう。だんだん醜くなっていくが、変貌を遂げたところが最高であった。

善と悪が入れ替わる構図をしっかりと視覚化してくれて争うところを入れてくれてほんと見やすかった。上辺だけの善というものがこの世界に蔓延っていて、歴史を振り返ってもそうであり、歴史が物語っている。本質的な善はこの世には存在しないのだなとこの映画を見て再確認できた。

最後のあの終わり方ということは続編が出ることを期待している。ソフィーを演じていたソフィアカルーソがこれから楽しみである。ジョーイキングとサブリナカーペンターのような系統の女優であった。改めて自分はこのようなファンタジー映画が好きなんだなんと思った。シャリーズセロンもかっこよかったので見る価値があるかなと思う。


2022年57本目