何も下調べせず鑑賞したが、アクションがかなり頑張っていて驚いた。ジョーイ・キングと言えば小柄で可愛らしいイメージしかなかったので尚更。
監督を調べてみると納得。レ・ヴァン・キエ監督の前作『ハイ・フォン:ママは元ギャング』はアクション映画好きにはたまらない傑作。『ハイ・フォン:ママは元ギャング』のベロニカ・ンゴーも出演。
ただ、やはり『ハイ・フォン:ママは元ギャング』のベロニカ・ンゴーのアクションと比べると本作は見劣りする。本作のアクションは頑張ってはいるが、おそらくバジェットやスケジュールの都合でブラッシュアップしきれなかった印象。チープなCGのシーンもあったのでかなり予算は少なそう。殺陣に当てられ待ちや鈍重な部分が散見される。
昨今のリアル思考のアクション映画と比べると物足りないが、タイトルとジョーイ・キングからは想像出来ない激しさは楽しい。殴る、蹴る、刺す、斬る、容赦なく殺して殺して殺しまくる。
ただ、女性が物扱いされることに対する反抗を描いた、いわゆるフェミニズム映画なのに反抗の仕方が暴力!皆殺し!というのは完全にアウト。やってることが悪い男達と全く一緒で立場が逆転しただけという一番やってはいけないことをやっている。
『プロミシング・ヤング・ウーマン』がいかに優れていたか再確認。
R15で子供には見せられないし、いまいちターゲットもはっきりしない。残念極まりない作品。