ひば

ムクウェゲ「女性にとって世界最悪の場所」で闘う医師のひばのレビュー・感想・評価

5.0
アマプラに入ったので何も言わずに見るといいと思う。あなたが手に持つスマホは女性の身体を破壊して得られた可能性が高い。見て、ただ毎日生きているだけで罪悪感が芽生えてくる感覚もそうないだろう。地上波のドキュメンタリーで見たのとほぼ同じ内容であったが、こちらは犯行側の取材もありその供述は被害女性自身より被害家族を重視したようなものでかなりショックだった。著書『すべては救済のために』をやっと買ったばかりなのでそれも読む。レイプのやり方でどの武装勢力の犯行かわかるとおっしゃっていて、レイプという手段は要するに勢力争いの縄張り主張みたいなものとしても機能しているのだろう。貧乏でもレイプはできる。自分の価値を守るために夫や家族はレイプされた被害者の心に痛みと罪悪感を残し捨てていく。レイプとコスパが同時に語られる世界がある。彼女たちは一生不幸でいる必要があるのか?最近見たウクライナ侵攻のドキュメンタリーで、ロシア兵にレイプされ妊娠、病院が破壊され適切な治療も判断もできずに出産にこぎつけはしたが未発達児だったため取り上げの際手足がちぎれて死んでしまったという話を産婦人科の方から聞いたばかりであったので、なぜどこもこうなってしまうのかと

ボスニア戦争でレイプされた女性は4万人、でも欧州だから1年半で終わった。なぜ国際社会はこの長い戦争に介入しないのか。家で自分だけがレイプされ腹が立ったし自分は無価値に思えた。森ではもう恋人たちは散歩できない、作家がひらめきを得るため行くこともできない、安心して薪や水を探すこともできない。豊かな土地なのに耕作しないから餓えている。コンゴのレイプは性的なテロ、女性は家族の要、だから女性を壊せば社会を壊せる。悲惨な目に遭う母を見た子は普通に育つか?誰かの母を尊重するか?孤児になっても父が殺され母がレイプされても人の命を尊重するか?鉱物取引の面から見た戦争責任をどう捉えているのか。彼らはこの戦争を止める手段を全部もってる。コンゴの子供たちの夢は走るために長い足があること。速く走ること。捕まらないから。女性全員が自由になったらヴァギナというのをやめる。女性が自由になるまで話し続ける。人が話すとき聞くのはなぜか、立って存在してるから、人は存在する権利がある。つらい過去があるからこそ一生好きなことをしていい。前に出て存在するの。互いの話をしよう、そのあと生きていけるよ 『シティオブジョイ』より
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