まーしー

プレデター:ザ・プレイのまーしーのレビュー・感想・評価

プレデター:ザ・プレイ(2022年製作の映画)
3.0
1719年の北アメリカを舞台に、空から降り立ったプレデターと、先住民コマンチ族の娘の
戦いを描く。
タイトルの「ザ・プレイ」とは「獲物」のこと。

プレデターの目的は、先住民や動物をターゲットにした狩り。
鋭い刃と銃で容赦なく「獲物」を捕らえていく。このプレデターの強さの前では、人間たち
は無力そのもの。
広大な原始林を舞台にしたプレデターと人間の対決は、シュワちゃんが主演したシリーズ
第1作を彷彿とさせる。第1作は、筋肉ムキムキのシュワちゃんが得体のしれない怪物に
挑むという、パワー重視の作品だった。
が、本作は力と武器を頼りとするプレデターに対し、知恵を使って立ち向かう人間の姿が
描かれている。

その伏線は冒頭から。
男性は狩りに出かけ、女性は薬の精製や食事の準備を行う。そのような役割分担が当たり
前の社会で、ヒロインのナルは、男性に交じって狩りを行おうとする。
力で及ばないナルはどうするか。観察力や機転、知恵で補うしかない。この点、相手がプレデター
でも同じだろう。
主人公を女性にしたからこそ、武器が限られた18世紀でも、プレデターvs人間を違和感な
く描くことができたのではないだろうか。

物語にもアクションにも決して派手さはない。よって、物足りなさを感じる人も多いこと
だろう。
ただ、1作目を連想させる原点回帰的な作品であることは確か。プレデターの強さ、恐ろ
しさを十分に楽しめると思う。