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探偵マーロウのYAEPINのレビュー・感想・評価

探偵マーロウ(2022年製作の映画)
3.3
建物やネオンカラー、音楽、鏡の反射を活用した撮影など、全てがオシャレで渋い。
レイモンド・チャンドラー作品は『大いなる眠り』を読み始めたばかりなので詳しくないが、彼の作品の持つ雰囲気をよく表現していた映画なのではないかと思う。
と言いつつ、本作の原作は『長いお別れ』の後日談として出版された別の作者による小説とのことだ。

1930年代のハリウッドが舞台で、登場人物のほぼ全員がずっと煙草を嗜んでおり、ヤク中だらけの地下アジトも出てくるので、『バビロン』の絵作りと似たところもある。
アラン・カミングはその中で妖しくいい味を出していた。

ハードボイルド探偵を主人公に据えているのでもう仕方ないのだが、どうしてもミステリー映画としては単調で古臭く感じてしまった。
リーアム・ニーソンはカッコイイし、ダイアン・クルーガー(46歳…有り得ん…)は超キレイで美しい作品だったが、昔の『007』映画を観ている時のような心地よい眠気に襲われた。

チャンドラー作品のファンには分かる仕掛けや醍醐味などはあったのかもしれない。

最近映画館でヨボヨボのハリソン・フォードが鞭を振るう予告編を観る度、頼むからもう休んで欲しいという気持ちになっていたが、リーアム・ニーソンもかなりご老体なんだなあと寂しくなった。
本作が出演100本目ということだ。
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