街の小さな路地、ふと唄が聴こえる。祭囃子のようなアコースティックな響きは、木造家屋の古本屋上階から鳴っているようだ。山尾家三兄弟は音楽という共通点をもつものの、それに対する姿勢はてんでバラバラだ。全員30歳半ばを過ぎ、それぞれの人生を歩んでいるが、時々、長男森男の部屋に集まっては唄う。兄弟仲はよくも悪くもないが、三人で唄う理由は約30年前に亡くした父の法事のため。呑んで唄う独自で唯一の家族行事だ。ある日、森男の元に、生き別れた異母兄弟の葉月から手紙が届く。約30年音信不通だった遠い妹が三兄弟の縁に絡み始める。また、三男三樹の携帯に人生の選択を必要とする一報が。思いがけない便りを機に、弔いあげとなる父の三十三回忌の目前、山尾家の日々が動き出す。”犬ころ”たちの唄で紡ぐ兄弟の一歩の物語。
数年前家を出て一人東京で暮らす和馬(藤原季節)は、親が経営していた酒屋を継いだ兄、弘文(長尾卓磨)の元へ帰ってくる。 年齢を重ね、変わってしまった母の姿に戸惑いながらも、その時を受け入れ過…
>>続きを読む伝説のフォークシンガー高田渡の 「人生の柄」を抱きしめる音楽ドキュメンタリー。 2005年3月27日、日曜日。吉祥寺に近い住宅街。 高田渡が長年住んだアパートから出かけるところから…
>>続きを読むどしゃぶりの雨のある日、とあるアパートの一室。くたびれた男が台所に立つ。毎年恒例、三日後の妻の誕生日に食べる特製カレーを仕込んでいるのだ。 愛聴するラジオ番組ではリスナーの「マル秘テクニッ…
>>続きを読む黒人の血を引く、長兄のヒュー、弟・ベン、妹・レリア。兄のヒューは完全な黒人であるが、2人の弟妹の肌は白人のようだった。ある時、レリアはパーティで出会った白人青年・トニーに体を許す。しかし、…
>>続きを読む彗星の衝突により人類の滅亡が数ヶ月後に迫った2020年。小学生だった1999年にノストラダムスの予言を信じ、家出をした長女・絢音と次女・花音と、その後生まれた腹違いの妹・音が、初めて一緒に…
>>続きを読む一年前に夫を亡くした淳子は夫の残したタイ料理屋を一人で切り盛りしていた。ある日淳子は店に置くハンドメイドのテーブルを通信販売で購入する。 送られてきたテーブルは素朴で素敵な作りをしていたが…
>>続きを読む——家出をした女性の物語、のようだ。
ある昼下がり、うたた寝をしていた藤原竹良こと“ちっくん”は、突然ラジオから流れてきたエレキサウンドに驚き飛び起きる。以来、エレクトリック・リベレーションを得たちっくんは、すっかりエレキの魅…
>>続きを読む©︎Donuts Films