三隅炎雄

天下の快男児 旋風太郎の三隅炎雄のレビュー・感想・評価

天下の快男児 旋風太郎(1961年製作の映画)
3.8
高倉健の太郎シリーズ3作目。脚本は1作目の舟橋和郎に戻った。オリジナル。これは船乗りになった健さんが日活小林旭「渡り鳥」シリーズのフォーマットの中で、海運会社のためにサラリーマン喜劇的な活躍も見せつつ、三田佳子・佐久間良子・山東昭子・楠トシエ相手にラブコメを演じるといったお話。健さん甲板でギターの弾き語り、キャバレーのホステス山東昭子の役名ルリ子、清川虹子との蕎麦のくだりは東宝「社長」シリーズのもじり。全体によくまとまった面白いプログラム・ピクチャーだが、ラブコメ・パートが女優陣の活躍もあり描写も跳ねてとりわけ楽しい。石上三登志はかつて健さんはケイリー・グラントが出来る人と言っていたけれど、この映画なんかを見ると納得する。ちゃんと女の着物を身につける場面も出てくるしね。
三隅炎雄

三隅炎雄