てぃだ

夕方のおともだちのてぃだのネタバレレビュー・内容・結末

夕方のおともだち(2022年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

人様のおしっこに人生を
救われる人間も
世の中にはいるんだなという
衝(笑?)激


SMという世界を自分が初めて知ったのは
杉本彩のあの映画で
多分中学生だったと思う。
(もちろん年齢的に本編見れないので
ネットの予告編で見ただけ)


そのあと日活のあのジャンルやら
団鬼六やらナナトカオルやらの
おかげ?で
そりゃ初めてその存在を知った時よりは
だいぶ嫌悪感も薄れてはきたような
気もするけど


それでも自分も体験してみたい
とは全然思えないのはやっぱり「痛い」
からだと思う。
やる方であったとしてもやられる側で
あったとしてもやっぱり痛いのは嫌だよ。
(いくら意外と出血少ないとはいえ
あそこに釘打つのはめまいが••)

が多様性が叫ばれるいまとはいえ
流石に職場に性的嗜好がバレバレなのは
生きづらくないかと思える主人公は
自分をSMの世界に開眼させた女王様を
常に探してる。

探しながらもご贔屓の女王とはプレイ外
でも飯食ったり酒飲んだりと
随分と仲が良いご様子。
(ただしプレイ外でも上下関係は
変わらない)
この女と男の微妙な距離感が
けっこう心地よい。
(女は男のことをどう思ってるのか
ついつい気にはなるけど。)

見ながら思うのはやっぱり人間が
生きていくのには一種のファンタジーが
必要ということで


そのファンタジーが映画や音楽やアニメ
的な創作物の消費に走る人もいれば


アイドルの追っかけみたいな推し活に
走る人もいれば


こういう主人公みたいな人もいれば
という結局そういうことに

尽きるんやと思う。
そこに正解も間違いもなく


でも時には「自分」を忘失すること
それなしでずっとこの世に
自分としてあり続けていることは
困難なんだろうなと
理解できない人から見れば
哀れにしか見えない世界でも。
そんなことを思った。

にしても廣木隆一
本当に多作だよな。

坂で母ちゃんの車椅子が流れていくの
ただ見つめるシーンが
なんか怖かった
てぃだ

てぃだ