ゆ

ONE PIECE FILM REDのゆのネタバレレビュー・内容・結末

ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

 予告で出されたシャンクスの娘という設定に批判も募る中、私は比較的好意的な方でした。後付けだろうと何だろうと面白ければ良いじゃないか。きっとすとんと胸に落ちるような物語があるんだろう、と期待さえして見に行きました。
 が、冒頭からどんな子かも分からずまだ親しみの生まれていないウタという少女の派手なライブ。映像は綺麗だけど、ONEPIECEを観に行ったらよく知らないVTuberの独擅場を見せられた感じ。
 これがウタの性格や魅力を知ってからなら「ウタちゃんかわいい!」ってなれたのに。
 adoさんのライブを見に行ったようだ、という感想もちらほら見かけましたが、私的にはこの脚本の中adoさんは凄く善戦(?)されたと思います。場面によって同じ歌でも歌い方が違っていて、adoさんはウタちゃんというキャラクターの魅力を最大限引き出す演技をされているように思えました(少なくともその努力と敬意は感じられた)。adoさんがライブをした訳じゃない、あれは間違い無くウタちゃんのライブだった。でも脚本が!!!
 シャンクスは格好良かったけど他に方法は無かったの? と色々もやる映画でしたね。。あとやっぱり取ってつけた設定……シャンクス……めちゃくちゃハードボイルドな独身男性というイメージでやってきたのに……いや独身なのは変わらないけど……子持ちでもシャンクスの自由だし良いけど……
 そしてウタちゃん、なんとあんまり魅力が無い。え、主人公に魅力が無かったら終わりじゃん、どした? 葛藤の仕方もよく分からなかった。心情が飛び飛び。じゃあ貴方何が嫌で何がしたくてこうなってるの? となる場面も多々。その境遇から本人の気持ちがぐちゃぐちゃになるのは仕方が無いけど、描く側はそのぐちゃぐちゃさをある程度順序良く分かりやすくする必要があるでしょうよ、心の変化を端折ってどうする。入場特典の冊子を読んで納得できましたが、いやその設定はちゃんと本編で描写しろよ、と思いました。
 ここまで存在しない古の記憶(夢小説)を感じさせられるとは思っていなかった。ストーリー性を重視していたら楽しめないです。ミュージカル系がすきなひとには良いかも。うわん。
ゆ