クリーム

渇水のクリームのレビュー・感想・評価

渇水(2023年製作の映画)
3.0
途中まで良かったのに安直な終わり方に消化不良。もっと、えぐって欲しかったです。ただ、停水に携わる仕事があんなに辛いなんて思わなかったです。それを知る事が出来たのは、観て良かったですが…。

市の水道局に勤める岩切は、同僚の木田と共に、毎日、水道料金を滞納する家庭を訪ね、水道を停めて回っていた。岩切は妻·和美や息子と上手くいかず別居中。また、県内全域で給水制限が発令される中、岩切達は、4か月料金を滞納している小出有希の家を訪ねます。 停水を執行しようとした時、この家の姉妹が帰って来きた。1週間猶予を与える事にしたが、母親は暫く帰って来ませんでした。



ネタバレ↓



やむを得ず、停水した岩切。ある日、母親を見つけ、声をかけると悪態をつかれた。彼女はお菓子と置手紙を置いて出て行った。
ある日、岩切がスーパーに入ると、姉妹の姉が万引きし店員に捕まっていた。 岩切は、金を支払い姉を連れ彼女達の自宅の停水を勝手に解除した。更に姉妹を連れ公園に行き、水の栓を開けホースで大量の水を出して2人と遊び始めた。そこへ、木田と水道局員達が現れ、岩切は警察へ。姉妹は保護された。
岩切は会社を退職する事で釈放され、会社に行くとデスクには、姉妹の家の金魚があり、2人が町を離れるから岩切に育てて欲しいと置いて行ったと言う。2人は施設に行く手続きを待っていた。
縁側で煙草を吸う岩切に電話があり、息子の声で、海に行きたいと聞こえてきた。

ご都合主義で、岩切が捕まった時に雨が降って虹が出る。上手い具合に息子から、電話がかかってきて、家族も上手く行きそうなラスト。姉妹が母に愛想をつかし、施設行きに前向きになったのは良かったけど、岩切が動いたのは、姉妹の為と言うより、己の渇きに耐えきれず、爆発した様に見えた。
己の渇きを子供の救出にかこつけた感じがイヤでした。都合良く、良い話にするのはどうなのか?
停水の仕事に携わる現場を知る事が出来たのは良かったです。

あっ、柴田理恵さん。ほんの一瞬のポイント使いですが、さすがでした。いるいる、ああいう人(^。^;)
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