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メタモルフォーゼの縁側のkmiwのレビュー・感想・評価

メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)
3.5
BL BLというもののBLがじゃんじゃか出てくるわけでもなく、BLを介した若者と高齢者の幸せな出会いの物語だった。

通常、若さと老いはわかり合えないもんである。それはわたくしと我が息子が日々身をもって実証しているので間違いない。いや、それだけではデータ母数に不足が有るかもだが、周辺見渡しても間違いないだろ。

さて、この二人のやり取りをつぶさに見せつけられ、えも言われぬ気分になるんである。この気分は自分の中にある嫌なヤツを一掃し、まるで善き人になったような勘違いすら生まれてくる。
それだけでもこの作品を観る価値はあると思う。

2人の間に挟まれる食べ物たちもいい。手作りカレー、パフェ、サンドイッチなど。幸せが匂ってくる。
主演2人 宮本信子氏と芦田愛菜氏の自然な様子も良い。スッと会話が入ってくる。

そしてBLだ。読みたいとは思いはしなかったが、絵がとてもきれいで表現も独特。やはり日本の漫画は稀有な分野を切り開いてきたんだなぁと感心。クール・ジャパンとやらはほぼ頓挫したようだが(プレ金しかり、母さん助けて詐欺しかり)、漫画の素晴らしさが廃れるわけではない。

2人のその後も追いかけたくなるが、ここで止めておくのが一番なのだろうね。
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