このレビューはネタバレを含みます
2つのテレビ局が土曜夕方17:30にアニメを放送することに。
監督を務めるのは、吉岡里帆演じる新人監督/斎藤瞳と中村倫也演じる天才監督/王子千晴。
瞳の成長と、天才と称される王子がプレッシャーに苦悩する姿が描かれる。
最初は自分の理想と信念だけで突き進んでいた瞳が、周りの人の想いを知ることで少しずつ成長し、それによって最終的には監督の熱に周囲があてられる…とてもアツい展開。
アニメのラッシュを観に行くシーンを使って序盤と終盤の対比がされていて、ベタだけど監督と立ち位置、チームとしての成熟度の変化ををわかりやすく見せている。
柄本佑演じる行城プロデューサーの「成果を上げるためには手段は選ばない」みたいな感じ出しといて実は…っていうのすごいズルいパターン、良い意味で。
一方の王子は周囲に対しては飄々とした姿を見せているが、裏では失敗できないプレッシャーに苦悩し、一人ひたすら「描く」という努力を積み重ねている。
それまでは振り回されっ放しで、辟易とし始めていたプロデューサーも、それを知り全力で支えようとする。
みんな少しずつ考えていることや悩んでいることは違うし、人によってゴールを目指す手段も違う。
どれだけ本気でもお互いのことを考えたり知ろうとしないと、その熱は良いかたちでは伝播しない。
アニメの現場だけじゃなくで、他でも同じことは言えると思う。
「このエピソードいる…?」ってシーンも多少あったけど、全体的には好き。
作中で制作されていたサバクとリデルライトはぜひ実際に観てみたい。
映画の中で観る限りではサバク派かな…
吉岡里帆さんは仏頂面も良い。
行城Pが表に出そうとする気持ちはとてもよくわかる。