──ステッキを、捨ててしまったんです。
──太陽くん。この世の中は、繊細さのないところだよ。
──うちは、大手です。
俳優陣、全部いい。吉岡里帆すごい。柄本佑さすが。いいキャラだぁ。そして実は声優陣もすごかった。
──ぜんぜんかわいそうじゃない!
からの行城本人登場の流れが好きすぎてひっくり返りそうになった。嫌なやつと見せかけて、そしてたぶん組んで潰れる人は潰れちゃうんだろうが、大事なところはパーフェクトに押さえてるから結局人たらしな敏腕プロデューサー。エクレア……。
制作現場の撮り方も好き。分かりやすく積み重ねた各人物との関係性を綺麗に回収していくのも気持ちいい。劇中アニメはサバクの方が面白そうだった。
太陽くんの社会復帰は(できすぎ……)と思ったけどそれを見た主人公の反応がいいね。ラストカットは誰発案なんだろう……!
わかりやすい話、単純すぎる展開、かもしれないが、教科書通りに見える話でもこれだけ綺麗に作り上げたらそりゃあもう良い作品でしょう。
現実にヒーローなんかいない。届けなきゃ、届かない。今しか作れないものを。今は届かないかもしれない、いつか届くかもしれないものを。本当の現場はもっともっと過酷なんだろうが。俄然やる気が湧いてきた。