平野レミゼラブル

妖魔廻戦 ~白蛇伝~の平野レミゼラブルのレビュー・感想・評価

妖魔廻戦 ~白蛇伝~(2021年製作の映画)
1.8
【あなたが望むならこの胸を射通して】
『呪術廻戦』便乗ジャケット商法も『呪術大戦』を経て『呪術大決戦』まで来れば流石に頭打ちだろうと思っていましたが、まさか『妖魔廻戦』と「廻戦」部分をフィーチャーしてくるとは……以降は「○○廻戦」で無限に便乗タイトルが発表されそうですが、「大戦」や「大決戦」と比べると気軽に使っちゃいけなさそうな造語なので後には続かなそう。
本作は輪廻転生も絡めて前世から廻り廻る運命……の意味も込めてやっとこのタイトルをつける大義名分を得たって感じです。

お話の大筋は副題の通り、中国の民間伝承である『白蛇伝』です。1000年の時を修行に費やして神仙に至ろうとした白蛇の妖怪が、残り年月が100年に迫ったある時、人界で薬売りの青年・宣に恋をしてしまう。2人は互いに愛し合いますが、妖怪狩りを生業とする僧侶法海の手によって白は封印されて離ればなれに。白の妹である青の助けも借りて封印を解いた白は宣と再会を果たした……というのが概要であり、最近だと中国3DCGアニメ映画『白蛇:縁起』でも題材となって大きな話題を集めましたね。

ただ本作、有体に言ってしまえば超絶劣化版『白蛇:縁起』でしかないんですよね……内容も何から何まで同じだから『縁起』を観た身からすると、その出来の悪さが余計に際立つという……
いや、内容が被るのは下敷きにしているのが同じ『白蛇伝』だからある意味当然ではあるんですが、それにしたって話の帰結やキャラデザ、仙術による能力バトルにするという翻案まで何もかもが似通っています。というかオチに関しては、ほぼ完全に『縁起』と同じなのでぶっちゃけ盗作の誹りも免れないんじゃあ…って思ってしまう。自動翻訳通して本国のレビュー見ても同じ指摘している人いるしね。

そもそも原題が『白蛇:情劫』な時点で『白蛇:縁起』を意識しているのが明白なんですよね……というか、タイトルロゴがもう言い逃れできねーくらいに『白蛇:縁起』そのまんまじゃねェか!!
『呪術大戦』や『呪術大決戦』は原題が『呪術廻戦』まったく関係なかっただけに、勝手に便乗した感じにされたのが可哀想でしたが、こっちは元から便乗タイトルなせいで微塵も同情ができない。正に呪いが廻り廻った感じですね……


映画感想ブログ始めました。以下ネタバレ感想はこちら↓から
あなたが望むならこの胸を射通して『妖魔廻戦~白蛇伝~』感想
https://cinemasou.blog.fc2.com/blog-entry-28.html