マーク・ライランス主演、ワンシチュエーション・クライムスリラー。
英国人テーラーが営む仕立て屋を舞台に、繰り広げられるギャングたちの欺き合いと殺人ゲーム。入れ替わり立ち替わり長台詞で論戦する密室劇は、テンポ良く見応え抜群だった。
ヒッチコックの『ロープ』的なシーはドキドキしたなぁ…
仕立て屋が舞台だけに高級感と重厚感さえ漂う。マーク・ライランスの品のある英国紳士ぶりに魅入る。所作、佇まい、目配せ…、そして、裁断シーンの美しさときたら。
通して、緊迫感と2転3転する展開に最後まで飽きることなく楽しめた。
“仕立て屋ではなく裁断師“、なるほど!
個人的には、マーク・ライランスがやっと『ボーンズアンドオール』での不気味なパンイチ姿のイメージから更新されたのが収穫。笑
流石ないぶし銀の演技だった。