まる

ジンジャーミルクのまるのレビュー・感想・評価

ジンジャーミルク(2021年製作の映画)
3.5
一番言いたいのは以下のとおりです。
表面上に現れたものは一緒なのに、その中身が私とあなたで違うとわかる時がいちばん辛い。違うって言われてないのに違うってわかってしまうから。

以下感想をつらつらと。

「正直に生きるのが1番」
ゆったりと進んでいく。これって1日の出来事ってことなのかな??

健斗が手話をする時の声に感情が乗っている感じがして、上手い。特に泣いている時、我慢している時、辛い時はこちらも胸を掴まれるような演技であった。
ジンジャーミルクを飲んだふたりに通訳がない演出が秀逸。後にでてくる、日本語と手話は違う言語というのをよく表していると思う。

聴者の通話はろう者からみたら何も聞こえないということを考えるとあの表情にもなる。でも通話聴きながら手話は面白い。秘密の会話感がある。ろう者の通話はビデオ通話で、表情も伴って手話によるコミュニケーションが成り立つんだということに気づく。

好きな人のためだったらなんだってできてしまうし、十分な動機になる。
今回手話をおぼえようとする聴者の二人はまさにそれ。素敵なことだと思う。

お、おい〜〜〜〜〜あつし〜〜〜〜〜〜〜好きを勘違いって言うな〜!!!!

手話の好きは恋愛にだけ使う、手話と日本語は違う言語、ぐさぐさとささってくる。何も知らずにいた。手話は日本語の翻訳版だと思っていた。違う。手話は手話そのもので一つの言語なのだ。

お風呂に入っている時にいった「前みたいに戻りたい」の「前」ってなんだ???

最後は、ジンジャーミルクが飲みたいんでしょうか。それとも別の、飲み物なんでしょうか。
「言葉にだって殴られてばっかりだ」というエンディングの歌詞が印象に残った。

silentで手話に関心をもっていたので今作の手話も興味深く観させてもらった。
ありがとう、すき、なに?、おいしい、はわかるね、、、嬉しい。
まる

まる