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フェルナンド・ボテロ 豊満な人生のregencyのレビュー・感想・評価

2.5
ぽっちゃりな画風“ボテリズム”で知られる芸術家、フェルナンド・ボテロの魅力に迫る。
「なぜボテロは、ふくよかな絵を描くのか?」と、世界各国で幾度となく受けてきたであろうこの質問については、劇中でも本人が答えているものの、実はそれすらも明確に断言した回答ではない。でも一つ、「重厚感にこだわった絵を描くのは、おそらく父親像を追い求めているからだと思う」というのは、彼の生い立ちに大いに関係する。彼が理想の父親像になれたのかは終盤で分かるが、まさしくその姿は“ゴッドファーザー”ヴィトー・コルレオーネだ。
ただ、こちらのゴッドファーザーは争い事を好まない。それは生まれ育ったコロンビアのメデジンが、麻薬カルテルや紛争が絶えない混沌とした町だった事も無縁ではない。だから彼は時として多幸感溢れ、時として痛烈な平和へのメッセージを込めた作品を発表する。
絵を描く事について、つい最近リバイバル公開された『クラム』の漫画家ロバート・クラムとダブるのも面白い。

より詳細なレビュー↓
https://cinemarche.net/column/dakara68/
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