素晴らしい作品だった。
それまでボテロという名前すら認識したことがなかったが、ひょんなことから展覧会に行って強く興味を持ったため、すぐにミニシアターで本作を鑑賞。
ドキュメンタリーは、ボテロと彼の子供達のテーブルでの会話を中心に展開されていく。
貧しさや悲劇に見舞われても、ユーモアと少しの皮肉を交えながら画に対する情熱をまったく絶やすことなく燃やし続ける姿勢に強く感銘を受けた。
ボテロの目力が宮崎駿のそれに通じるものがあり、勝手に親近感も覚えた。
願わくば、ボテロの作業風景も少し覗いてみたかった。
この映画を観た後で、もう一度実際の画を観たら、またさらに強く感情を揺さぶられるだろう。
その人や周辺の歴史を知ることは、アートをきちんと楽しむために必要不可欠なことなんだと、改めて考えさせられた。