秀ポン

アナライズ・ミーの秀ポンのレビュー・感想・評価

アナライズ・ミー(1999年製作の映画)
3.7
ザソプラノズのコメディ版みたいな。

精神科医とその患者の独特の関係ってなんか良い。

セラピー中だっつってんのに、すまんって言いながら部屋に入ってくる。この横暴さが良い。
間の悪いタイミングでドアを開けちゃったときに、すぐにドアを閉じるやつと、そのまま部屋に入ってくる奴がいて、この映画でのロバートデニーロ達マフィアは後者の人間。
ロバートデニーロがひたすらに横暴で、主人公の事情とかお構いなしに「治療してくれよ〜」って言ってくるのが面白い。そんな横暴なのに、パニック発作で泣き出したりするのがかなり可愛い。

結婚式の前夜に、ニコニコ笑顔で「家族連れてきたよ〜〜」ってこっちに歩いてくるシーンがめっちゃ面白かった。
絶対に関わらないほうがいい相手なんだけど、こっちの話聞かないし人懐っこいしめっちゃ権力持ってるしでどんどん主人公の人生が破壊されていく。

あと、こういうのって精神科医側はひたすら受け身の態度ってのがパターンな気がするけど、こいつはこいつでところどころで言い返したりしていた。

終盤、話をまとめにかかる辺りではちょっと退屈にもなったけど、そこまでが面白かったので良い映画だと思った。

主人公がマフィアと関わる発端になった衝突事故のシーンも良い。
トランクがあからさまにガタガタ言ってんのにそれを無視しなきゃダメそうな空気感が、handmade worksでの日村の
「飯塚くん、本当になんでもないからねぇ!?」みたいな感じだった。何でもないわけねーじゃんっていう。絶対に無視するのは不自然だけど、でも無視しなきゃいけない状態ってはたからみると面白い。
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