kuu

RRRのkuuのレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
4.1
『RRR』
原題 RRR.
映倫区分 G.
製作年 2022年。上映時間 179分。
ロングランヒットとなった『バーフバリ』シリーズのS・S・ラージャマウリ監督が、英国植民地時代の激動のインドを舞台に、2人の男の友情と使命がぶつかり合う様を豪快に描くアクションエンタテインメント。
『バードシャー テルグの皇帝』のN・T・ラーマ・ラオ・Jr.がビーム、ラージャマウリ監督の『マガディーラ 勇者転生』にも主演したラーム・チャランがラーマを演じた。
タイトルの『RRR』(読み:アール・アール・アール)は、Rise(蜂起)、Roar(咆哮)、Revolt(反乱)の頭文字に由来する。

1920年、英国植民地時代のインド。
英国軍にさらわれた幼い少女を救うため立ち上がったビームと、大義のため英国政府の警察となったラーマ。
それぞれに熱い思いを胸に秘めた2人は敵対する立場にあったが、互いの素性を知らずに、運命に導かれるように出会い、無二の親友となる。
しかし、ある事件をきっかけに、2人は友情か使命かの選択を迫られることになる。

昨夜、鑑賞しました。

こないな肩車見たことないし、こんなんあり得んやろってのを笑いでぶっ飛ばし見終え、奇妙とも云えるがスペクタクル感が多大にあった作品でした。
今作品はは1920年代を舞台に、イギリス(某国が日本に対して反日アリアリで描かれるのにも似てる英国人)に対して武装運動を展開したA.ラーマ・ラージュと、ゴンド族のコムラム・ビームという2人の革命家の人生を軸に描かれています(後半は神がかりて云うか、まさにシヴァやカーリーを彷彿させる。どちらもインドの独立運動の英雄であった実在の人物ではある)。
この2人が出会ったことや共に戦ったことを示す歴史的証拠はないが、ラージャムーリは歴史を再構築し、2人の出会いを軸に物語を紡いでいる。
今作品は比較的単純な前提で展開してて、怒れる若き警察官ラーマ(ラム・チャラン)は、英国から尊敬てか、畏怖されている存在。
彼は長年にわたって彼らのあらゆる要求に応え、捕らえたい者は何がなんでもやりこなすが、肌の色のせいで十分な敬意を払われていない人物。
暴れ狂うって感じ。
一方、甘く、素朴で、無邪気なビーム(N・T・ラーマ・ラオ・Jr.)は、強靭な力を持っているんやけど、自分の目的にかなうときだけそれを使う。
本気を出したときは手がつけれない。
彼はゴンド族で、スコット婦人(アリソン・ドゥーディ)に連れ去られ、絵が上手い歌う人形にされたマッリという少女を救うために都会へやってきていた。
しかし、それは物語の始まりに過ぎない。
S・S・ラージャマウリ監督のこの新しい作品は、新しい世界を構築することにあるように感じる。
なぜなら、歴史上の2人の革命家を題材にしているにもかかわらず、今作品は完全にフィクションの物語を描いているからです。
今作品の前半はチクタクと時計のように動き、Naatu Naatuの歌と踊りには今作品の感情の核があり(思わず笑っちゃいました)、探求される友情があり、また、ビームがジェニファーと仲良くなろうとする時には、少し笑いさえありました。
映画的な自由さはあるが、後半の部分ほどには目立たない。
ラーマの婚約者シータ(アリア・バット)が物語に織り込まれるのも、ラーム・チャランが別の顔に変身するのも、順風満帆だった物語に無理があるように思えます。
ビームが大したことを語られていないにもかかわらず難なく設定された後、ラージャマウリ監督の物語が展開する方法は緊張しているように見えます。
しかし、今作品は、何て云っても驚かせることに成功している。
また、ラージャマウリ監督は、映画の最初の部分で設定されたある種のトロフィーを、後半の部分で巧みに使うことに成功しています。
商業的なアクションドラマでありながら、観客を十分に楽しませるという、個人的に待ち望んでいたものを完成させます。
また、タイトな脚本のおかげで、長さも障害にはなってなかった。
ただ、一部のVFXはもっと良くできたかもしれないかな。
N・T・ラーマ・ラオ・Jr.は彼のキャリアで最高の演技を披露しているにちがいないし、特に感情的な場面では、ビームを魅力的に演じ、マッリを見つけようとする必死さがよく伝わってきたし、友への愛情も伝わってきました。
ラーム・チャランもまた、彼のキャラが経験する変貌に魂を注いでおり、良い演技をしていました。
二人の役柄には化学反応が必要で、それは見事に実現されてたと個人的には思います。
今作品は大スクリーンで見るために作られた作品やと感じたし、劇場で見れたタイミングには感謝かな。
撮影と映像の美学は、すべてのフレームを放射状に描いていた。
ラージャマウリ監督に期待するのは、華やかさの演出やし、そのため、今作品は心を麻痺させますが、中盤以降、ペースが少し落ちると、楽しさも減少するのは否めないが、その分、アクションの迫力は増したのでアッちゅうまに見終えました。
良いアクション満載のドラマを待ち望んでいたし、メチャクチャ楽しめましまし、気分が良くなった作品でした。
kuu

kuu