相変わらず表面的にはド派手な祭りを繰り広げつつ、下支えする描写の積み重ねがド丁寧かつド誠実で感服する。
ラーマの長けてる点は、冒頭の対1万人超の単騎逮捕シーンに顕著な視野の広さ・それ故に影響を及ぼせる範囲の広さで、ナートゥの決着みたいな細かいところでも、その先見性でビームを少しずつ導いていく→
一方のビームは、カチコミアニマルパレードに顕著な一点突破型の芯の強さとやり切る力に長けていて、絶対に折れない心と絶対地につかないヒザで、群衆もろともラーマの心にも変容をもたらす→
(この辺は２人が並走してても馬上のラーマの方がより高い視点を保ってたりとか、途中で手に取る武器がラーマは弓矢、ビームは槍ってとこにも表れていて→)
で、最終その2人が互いを補いながらそれぞれの長所を最大限活かして闘う方法として、２人の人間を縦に段積みするという途方もなくアホなビジュアルが提示されて、もう笑うしかないっすわ。
これはほんの一端ですけど、込められた意味合いとしても何段重ねなの？みたいな事が絶え間なく押し寄せてきて、でも全部捌こうとしなくてもただただ浴びてれば熱く楽しく伝播するという、S・S・ラージャマウリのいつもの聖典だった。
