Mariko

RRRのMarikoのレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
5.0
昨年終盤は妙に忙しくて、これもずっと観たかったんだけど機会を逸していてようやく観られた。もう、何この熱量!
バーフバリ並みの熱量を想定して薄着で出かけた(笑)んだけど、その想定をはるかに超える熱さだったわwww

ここ数十年、映画とかドラマは「奇想天外」なんていうワードはもはや出てこないような世界だと思っているのだけど、いやいやまだあるんだな、って3回くらい思ったかも。それはともすれば、ただの「バカバカしさ」と表裏一体なんだけど、大真面目に突き詰めたらそれは称賛に値するものになるということを思い知らされたというか。バーフバリにもそれはあったけれど、更にとんでもない勢いでスケールアップしてる。
驚きのアイデアといい、それを昇華させるエネルギーといい、何より俳優陣の圧倒的身体能力、いずれも近年のハリウッドでは見られない...というか、これがボリウッド(厳密には、テルグ語映画はトリウッドなのだけれど、インド映画の総称としてボリウッドというのもアリだとか)の底力なのか!

脚本は、よく考えると「いやちょっと待て」なところがないわけではない(結構あるw)のだけど、だんだん「いや、全然アリでしょう!」と何か感覚が麻痺(笑)してくるのが心地よい ←ちょっとおかしい、けど世界中の人がそう思って観てるはず。
しかも緻密に練られているところはものすごく緻密で、思わず「おお!」な場面も多々。

"INTERRRVAL" が出てきた時には(実際には日本では休憩はないのだけど)「ここで?!(まだ半分なの?)」と声あげて笑ったわ。
冷静にならずに、押し寄せる熱量の波に乗れた人は、優勝。

それにしても昨今ここまで極端にはっきりした善悪を、双方実在の国家で描くのは凄いな、と。007の国の方々はこれをどう観たのだろう、と要らぬ心配をしたけれど、どうもちゃんと公開されて興行成績も悪くなかった模様。そう聞くと、あれこれ配慮しすぎるのもどうなんでしょう、っていう気持ちにもなる。

エンドゲーム後、MCU(phase4)のどの作品を観ても、無条件で「ああおもしろかった!」という気持ちになれなかったモヤモヤをインド映画が払拭してくれるとは思っていなかった...。
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