うみぼうず

RRRのうみぼうずのレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
4.5
僕はビーム派で火より水派、だけど銃より弓矢派、バイクより馬派でタンゴよりナートゥ派です。
エンタメ作品でありながら現代の叙事詩とも呼ぶべき壮大な作品。「水と森と大地」

皆さんの評価高いのでずっと気になってたけど、オールナイトニッポン55時間放送でも何人か話題にしていたのを聴いて、鑑賞しようと決意し重いようやく観たが、どハマり。
最初からクライマックスだぜ!その勢いが最後まで続くのが凄いなぁ。動物達との突撃シーンは最高。今 日本はおろかハリウッドでもここまでエンタメに振り切った超大作は作れないのではないか。

インド映画をギュッと濃縮されていて、ストーリーも余計なものが排除されている。でも演出の引き出しの多さがありアクションも歌もダンスも全く飽きず釘付けになった3時間。肩車アクションは初めて見たかもしれない。圧巻。

ビームもラーマもそれぞれ時代は違えど実在の革命家であり、また神話叙事詩もモチーフにしているとのことだが完全フィクションとして観たい。イギリス人総督夫妻のヒールぶりもだいぶ分かりやすく描かれていて勧善懲悪としては見やすい。もっと振り切って抑圧や圧政描写はもう少しあっても良かったと思うくらい。

物語中はさほど感じなかったがエンドロールでナショナリズムが思ったより大きなテーマである事を知る。言語もビームは英語は使わず(ジェニーとどうやって話すんだろうか)、銃を使わない抵抗など後世への影響の布石となる愛国心と解放など描写されているのかなと。

『ガリーボーイ』でヒステリックで個人的に怖かったアーリヤー・バットが本作ではおしとやかで、俳優陣の演技も感情や気合い入りまくりでとても素晴らしい作品でした。

タイムリーなことに25日の「世界ふしぎ発見」ボリウッド特集らしいので併せて見たいし、応援上映もこれからまだまだやるらしいし、3月に『バーフバリ』リバイバル上映するらしいので観にいきたい。
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