YAEPIN

RRRのYAEPINのレビュー・感想・評価

RRR(2022年製作の映画)
4.7
これ半年も前から公開してたのか、、
類を見ない超ロングラン上映に感謝、、

燃えたぎる、血が踊る、と歌詞で繰り返される通り、爽快かつ大規模なアクションが展開されていて最高だった。

森に集落を構えるゴーンド族のビームと、デリーで警察官として働くラーマという、2人の圧倒的パワータイプ戦士の友情が描かれる。

まず冒頭の15分(体感)ほどで、2人の戦闘能力を120%の説得力で提示しきってしまう構成に驚いた。
特にラーマの紹介シークエンスにいたっては、何千何万という群衆の中にたった1人で切り込み、棒切れ1本でターゲットを生け捕りにするという、奇跡みたいなアクションを見せつけられる。
それも、謎の覇気とか特殊能力とか使える訳ではもちろんなく、近くにいる人間から1人ずつ腕を折り、脚を折り、なぎ倒しながら進んでいく。
途中で当たり前のように群衆に押さえつけられ、観てるこちらも諦めたが、それでも地道に少しずつ敵を倒していく姿に圧倒された。一対多数のアクションシーンの真髄を観た気がする。

冒頭では、2人の強さに加え、互いに敵対関係にあたることも明らかにされるので、こんな強い奴らが相対したらどうなっちまうんだー!と期待は最高潮になったところで、2人は意外にもあっさり出会い、戦う以前に固い絆で結ばれることとなる。
まさにボリウッド版『ロミオとジュリエット』だった。

冒頭以外でも、とにかく徹底して肉体派の泥臭いアクションが描かれていた。
重厚な武装や魔力、超能力を持たず、周りにあるアイテムを咄嗟の機転でフル活用していく姿に興奮した。
例えば、ビームは総督の邸宅を襲撃する際、ノアの方舟よろしく何頭もの猛獣たちを放つが、決して手懐けている訳ではないので自らも襲われる。それを彼は体術のみで華麗に躱し、果ては敵に投げつけるまでやってのける。
主人公2人の、戦闘における技術とセンスが余すところなく表現された、至高のアクション活劇だったと思う。

『バーフバリ』を観直したくなった。
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