春21号

ヘルドッグスの春21号のレビュー・感想・評価

ヘルドッグス(2022年製作の映画)
4.4
まぁー面白かったよ
男、男男そして男のための女
というあまりにも偏った世界観で繰り広げられる暴力エンタテーメント
原田眞人はいい加減女性の描き方を見直せということはここで強く言っておきたい
東映もほんとそろそろ時代から素直に学ぶべきだと思うよ、宣伝の仕方とか本当に品性疑う。

はい、完璧なものウェルメイドな完成度を求めるとこの映画は穴だらけで面白くないと思います。
ただ、偏っていてもある種のジャンルを全うしたそういうジャンルムービーこそが見たいんだという人にはいいかもしれません
かくいう僕はぶっちゃけどちらでもなくて原田眞人監督のあのスピーディーな語り口と岡田准一という俳優が好きだからめちゃくちゃ楽しめました。個人的には傑作でした。

サイコパス 相性98%
マットドックにはじまってヘルドックに終わる…
こんなダサくなりそうな要素ばかりなのに全くそうはなっていない
俳優の演技力とその手綱を握る監督の演出力、相変わらずの編集力がこの無茶苦茶な世界観に説得力を持たせている。
まぁ薄皮一枚剥がせばなんじゃこれゃ?な話なんだけどそこに目を瞑れるなら楽しいことこの上ないということで

あと素晴らしかったのはロケーション
室内でのシーンがほとんどですがどの建物もほんと映画的空間でよくこんなとこ見つけて来れたなと言いたくなるぐらい見事でした。原田眞人監督作はその感が強かったですが建物描写がいい、本作はその中でもベストですね

坂口健太郎と松岡茉優という演技力に問題はないが悪をやるには不安が残るこの二人もキッチリ悪そうな人に見えてよかった。

はい、要素だけがとっ散らかったこのまとまりのない話をそれ以外の全てのセクションで傑作に仕上げた見事な作品でした。
春21号

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