ベイビー

ヘルドッグスのベイビーのレビュー・感想・評価

ヘルドッグス(2022年製作の映画)
3.6
これは「インファナル・アフェア」のような潜入捜査ものというよりも、裏社会を舞台にしたゴリゴリのアクション作品。

主人公の兼高は岡田准一さんしか考えられないキャスティングでした。何なんでしょう、あのタイヤみたいに硬そうなボディと全くブレない体幹とアスリートのようなスピード感は! もうすっかり日本を代表するアクションスターになられましたね。

そして、室岡を演じた坂口健太郎さんも細い体でアクション頑張ってました。兼高のバディとして充分な活躍。

でも一つ気になったのが、あれだけ“組織でも手のつけられない男”として室岡をキャラ付けしたのに、終始そこまでサイコパスな感じではなかったような印象?

それは坂口さんのせいではなく、脚本が良くなかったのかも知れません。「蒲田行進曲」の銀ちゃんとヤスを思わせるような兼高を慕う室岡の舎弟感が最後まで続くし、一般人と優しく笑顔で喋れるし、そんなこんなが重なって結局室岡の“サイコパス”らしさは皆無に等しいものでした。

あと思ったのが皆さん早口でセリフが聞き取りづらい… アンダーカバー多すぎ… ラストの「ゴッドファーザー」みたいな殺しの場面はどれも説明過多で緊張感に欠ける… などなどツッコミどころがたくさんありましたが、その分テンポよく飽きずに楽しめる作品でした。
ベイビー

ベイビー