アクション映画のお約束が詰まったバイブル的映画。80年台の映画でところどころレトロ感が強いが現代のアクション映画にも負けないエンターテイメントとして在り続けている。
まずタイトルにもある「ダイ・ハード」。これが面白い。
「なかなか死なない」「死に損ない」のように訳することができるが、ブルース・ウィリス演じるこの映画の主人公マクレーンは本当に死んでくれない。いいところまで追い詰めるがいつも命からがら逃げては突然湧いてちょっかいを出す。まるでG。敵が可哀想になる。
アクションだけではなく登場人物もみんな味がある。無能な警官のお偉いさんや、口達者でその場しのぎしかできない小物、お笑い枠の陽気なドライバーに、お笑い枠かと思ったら割と有能な警察官と一人一人が「こんな人いるよな」と妙に親しみを覚えてしまう。
ストーリーは今となっては使い古されたようなものだが、飽きない展開が不思議と続く。特に敵のボスがマクレーンと相対した際、咄嗟に犯人側じゃないと言ってマクレーンと共に行動するあたりは緊張と少し笑いも出る個人的に好きな場面。現金化できる莫大な財産が一支社のビルに用意されていたり、間抜けすぎる警察の面々だったりと、ご都合的な部分もあるが、割とよくできた展開で構成された映画だと思う。
総じて、アクション映画が好きならまず楽しめる名作。見てない方はぜひクリスマスに見てほしい。
