百花のYurikaFujimakiのレビュー・感想・評価

親の老いって自分の人生に関係なくやってくる。親が"忘れたこと"をきっかけに、主人公が色んなことを思い出していく対比が残酷だった。

百花では、アルツハイマーをきっかけに、さまざまな視点からの人生が描かれていました。アルツハイマー当事者の歪んだ世界。息子の戸惑い。夫が親にかかりきりになってる間の嫁の妊娠生活。

アルツハイマーと共に並行して進行していく、妊娠・出産の一連も、元旦にくる誕生日のように、重大な人生イベントが不本意に重なってしまう様を皮肉っぽく描いているようでした。