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怪猫呪いの沼のryotaのネタバレレビュー・内容・結末

怪猫呪いの沼(1968年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

予想通り、面白かったです。怪奇映画王道パターンの復讐ものに亡霊もの(怪猫)がちゃんとミックスされて、おどろおどろしく、スプラッタもありのトンデモ演出ありの、娯楽怪奇映画でした。

まあ、この殿様が全ての害悪だから、どんなに悲惨な目に遭ってもちっとも可哀想でもなく、もっとやれもっとやれ!ってなるから、怖いというよりちょっと楽しい訳で、痛快時代劇にホラーテイスト混ぜた、そんな作品として楽しかったです。

冒頭からいきなりの入水自殺だし、殿様は可愛い女を見つけただけで奪ってこいってどんだけだよ!って思いつつ、みんな不幸な末路を迎えるわけで、その辺り時代劇のメロドラマ風でもあるし、古い映画の割には普通にすいっと観れます。丁寧な作りってことなんでしょうね。で、いよいよ化け猫登場ってなって後半は畳み掛けのホラー展開。生首並んでたり、まあやりたい放題の言ってみればアバンギャルドでシュールな描写は結構凄くて、盛り上げる大音量のBGMともにすんごいことになってきます笑。ヘロヘロの殿様が意外と強くて、おそらくは手練れであろう家臣たちを次々と殺害しちゃって結局最後まで生き残る始末の悪さ。沼に沈められて最後ってのが泣けるじゃあないですか。日本映画らしい怨念と復讐、愛憎に満ち溢れた恐怖時代劇として、楽しく楽しく、観れました。

菅原文太、この頃からかっこいいぞ。里見浩太朗も実はそんなに出てないし、すごいスターがちょろっとっていうなかなかレアな作品でもあります。また、女優さんたちみんな綺麗で素敵。ちょっと小狡いところなんかあって、女性の強さなんかも感じます。芥川隆行のナレーション、最高だぜ。
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