磨

永遠の1分。の磨のレビュー・感想・評価

永遠の1分。(2022年製作の映画)
3.2
「カメラを止めるな!」上田慎一郎が脚本を書き、その撮影を担当した曽根剛がメガホンをとったヒューマンドラマ。

東日本大地震のドキュメンタリー映画を撮るために来日したアメリカ人ディレクターが被災地で見た演劇をキッカケに、震災をテーマにしたコメディー映画を完成させるまでを追うストーリー。

不謹慎な…と怒られることも想定済みで、主人公がそれに苦しむ姿や、一部マスコミから攻撃を受ける姿も描いている。主人公だけではなく、他の人物のエピソードも交えることで物語に厚みを持たせている。

ただ、最大の問題は震災の描き方問題をクリア(?)して満足しちゃったのか、展開など全体的がおざなりな感じになっている事。カメ止めの時の作り込みはまるで感じられなかった(考えてみりゃ、あれも奇跡的な所があるけど)

そもそも震災そのものを茶化してないから不謹慎でもなんでもないし(ハゲは茶化してるような気がする‥)、「笑い」がもたらす癒しの力によって、暗い気持ちが少しでも晴れ立ち直る事ができるなら、これも必要な事だと思う。

そういった部分をしっかり攻めた作品だと思っていたので、ちょっと肩透かしを食らった感じ。
そもそも作品内で作った映画がクソほど面白くなかったのは痛恨。ありゃふざけんなと怒られるぞ(笑)
磨