このレビューはネタバレを含みます
「残酷」と評したレビューが散見されたので覚悟して見に行ったけど思ったより優しい話だった
妻が亡くなった夫を後追いするシークエンスがフィクション性が高くてロマンティシズムを付与している
この流れが無かったらもっと悲しいやるせない印象を受けるだろう
生前夫は浮気していたし介護は大変で夫婦の関係はまったく純粋で綺麗なものではなかったが、それが妻の死によってノスタルジックな愛に昇華される
一方で、妻が原稿を捨てなければ夫は長生きして本も刊行出来たかもしれない…と考えると悲しく、夫目線で見た時の寂しさはあるが、キービジュアルで眠る二人を覆う花の群れが全てを夢の向こうへ掻き消しているようで、強い悲しみを抱かせない
画面を分割する手法、一般的に左が過去・右が未来とされているがそれ以上の意味もあるんだろうか？
人生は夢の中の夢
映画館は夢を見るための装置
夢は短いが、夢の中の夢はもっと短い
余談
・夫が見ていた棺桶に入った男の映像は何だったんだろう？
・若い頃の夫婦が美男美女カップルで集中できなかった笑
