少女223号

VORTEX ヴォルテックスの少女223号のネタバレレビュー・内容・結末

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

今このシンプルなストーリーの映画を作るということ
あっという間の二時間半

徘徊したり、片付けて大事なもの捨てちゃったり、ガスつけっぱなしだったり、衛生面に気を遣えなくなったり、夜に他人の家ピンポンしたりリアルすぎる
何をしでかすか分からない
気まずい雰囲気の会話も表情も本当にリアル、こっちまで気まずくなった
生活音と映画館にいる人たちの音が一体化して、同じ空間にいたような気がする

私の体験が重なった
怒らないだけ優しいと思う、私にはそれが出来なかった
存在を忘れられぶちぎれたあの時

ぐっちゃぐちゃのトイレ
健常者も認知症患者も自分が正気だと思っている、どちらも夢を見ている、同じ場所で別の夢を見ている、それが悪夢だっただけ
束の間の葬式
感動のスライドショーも一瞬で終わる
一瞬の人生にされる
数枚の写真だけの人生みたいにされる
”2人の新しいお家なの?-家には生きている人が住むんだよ”
生きている人が居ない家、散乱していたものたち、過去の思い出は他人に片付けられていく
淡々と人生は過ぎ終わっていく
何も無かったみたいに
残るものは空白
少女223号

少女223号