ゆう

VORTEX ヴォルテックスのゆうのネタバレレビュー・内容・結末

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

心が震える。
全ての人についてまわる問題に直球で向き合った。
画面分割しているが定点カメラのように生活を切り取る。
2人それぞれの視点で、対照的な時もあるけど家では2つの視点というより、1つの事象の多角的視点のように感じて、カメラの数以上にいろんな方向から情報が拾える様なつくり?
なので静かだけど観てると割と忙しい。
アクションとリアクションを同時にとらえる事でこの状況のリアルを感じられる。

夫と息子の前で「ここにいて」と言う母。どこかいってしまうのは母の方では?と思ってしまうが息子は「家族はみんなここにいるよ」と。涙涙。
そして、
ここに人が住んでて人生があったのが嘘みたいに綺麗に何も無くなっていく部屋。
まさに夢の様なもの、やがて覚めて忘れて消えていく。
だからこそ老いと病に迫られる事は、現実に人間として今ここにいるという証拠足り得るものかもという考えも浮かんだが「共に最期を過ごした2人は幸せだった」なんて他人が軽く言える事では無いとも思う。
ゆう

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