にっきい

VORTEX ヴォルテックスのにっきいのレビュー・感想・評価

VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)
3.4
顔のドアップで1曲歌ってるの観せられたら眠くなる。

心臓の前に脳が壊れる全ての人への話し。
予告でダリオ・アルジェントの名前見た時、てっきり新作ホラーかと思ったら、その後ギャスパー・ノエの名前が?
オムニバスなのか?
いえいえなんとアルジェントが役者として主演してるギャスパー・ノエ監督作でした。
今まで『CLIMAX』、『アレックス』、『ルクス・エテルナ』と観てきたけど、それらは全て人間の闇の部分を描いた作品だったのに、今作は痴呆や持病と言う高齢者の抱える問題をテーマにしてると言う、ギャスパー・ノエにしては随分普通。
でもその描き方はギャスパー・ノエらしい変態的なもの。
鳥の囀りと風の音をBGMに画面いっぱいに映されるオープニングロール。
昔のフィルムのような正方形の画面が徐々に横に広がっていき、最後には2人の主人公を別々に映す為に2画面に分割されるスクリーン。
カット割ではなくカメラの切り替えの時にプッツリ切れる編集などなど。
いつもながらの独特のノエワールド。
認知症が進行していき壊れていく妻。
数年前に心臓の手術をしていて、いつ再発するかもわからない夫。
妻は精神病で本人はドラッグ中毒だった金の無い息子。
そんな3人が老夫婦の最後の時を紡ぐストーリー。
特に何が起きるわけでも無い老夫婦のリアルな日常から目が離せない、そんな作品。




*********鑑賞記録*********
鑑賞日:2023年12月23日
鑑賞回:9:40〜12:15
劇場名:アップリンク京都
座席情報:screen4 E-6
上映方式:2D 字幕
レーティング:PG12
上映時間:148分
備考:会員料金
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