画面分割された夫と妻が、それぞれ抱える老化と向き合いながら過ごす日々。バラバラの時間と、一緒に過ごす時間と、くっついたり、離れたり。そして二つの画面が重なる時のちょっとした安心感。
終始2カメで撮影されてたからか、もう1台のカメラが見切れないような構図をこちらも意識してまって少しもったいない。同じシーンを1カメずつ繰り返し撮って…だと時間のシンクロは厳しいのか。
Tarのような冒頭のスタッフクレジットや、冒頭の2人の住む家のぬるぬるとしたショットは、まさにギャスパー・ノエの映画の始まり、という感じ。画面が分割されてからのカメラワークも、それぞれのフレームはギャスパー・ノエらしくも感じられ、内容含め、やはり作家性を強く感じさせる監督だった。
