画面をふたつに割って「同じ場面をみていても同じように世界を見ているとは限らないね」ということをしつこいくらいに納得させられ、最終的に「自分が死にそうになっている時にもう片方がすやすやと寝息をたてていることってこんなにも孤独なんだ…」と身震いしたところで片方の世界を完全に落とす そうしてこんどは逆にひとつの目でしか世界を見ていられないことの恐ろしさを示す ひとつしか覗き穴がないということはすぐそこが狂気ということ 全体的におもしろ映画体験だったー いくら先人の知恵に囲まれて映画と夢について抽象的な概念を語らうことができても動物としての老いには逆らえない…
メモ
・キキがよかった ごんごんとおもちゃの車がぶつかる横で話すみたいにしてしかわたしたちは話せない
・いつまでたっても家の建築の全体像が掴めないことも良かった いまいる場所のだいたいの位置を掴むということはあるていど世界を「客観視する」ことと似たようなことなのかもしれないな
